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− 臨床意義編 −
LDH セルロースアセテート膜+NTB・ジアホラーゼ法
LDH(乳酸脱水素酵素)は、細胞が活動して生じた乳酸を脱水してピルビン酸に変える酵素です。どこにでもある酵素なので、これを測定したからといって直接診断に結びつくわけではないのですが、電気泳動で分離すると5種類のアイソザイムに分かれ、それぞれ存在する臓器が違うためどこの臓器に異常があるかを推測することができます。以下は、各分画のおもな由来臓器(増加する疾患)と分離の模式図です。
LDH1 心筋(心筋梗塞)、赤血球(血管内溶血、再生不良貧血など)、腫瘍(睾丸腫瘍、卵巣腫瘍など)
LDH2 幼若白血球細胞(悪性リンパ腫、白血病など)、赤筋(筋ジストロフィー)
LDH3 肺(肺癌など)、血小板、IgA結合LDH
LDH4 悪性リンパ腫、白血病などで上昇しますが、不明な点が多いです。
LDH5 肝臓(肝炎など)、骨格筋
コントロール血清測定の一例
以下は、セルロースアセテート膜(セパラックスSP)での分離例です。
もっと詳しいことが知りたい場合は、ちょっと難しいけど、藤田先生の「
LDHアイソザイム
」も読んでみてね。
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