動脈硬化のリスクファクター
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a)小粒子化したLDL(粥状動脈硬化の原因物質)
ノーベル賞学者の Goldsteinらは,LDLが生体内で何らかの修飾を受けることに より変性LDLとなり,マクロファージに認識され取り込まれる
という作業仮説を立 てそれを実証しました1)。マクロファージは陰性荷電をもつ粒子に対する高親和性 結合部位の存在により泡沫化されると説明されています。結局この変性LDLはマ クロファージに多量に取り込まれ細胞の泡沫化を促すことになります。生体内では LDL粒子内の過酸化脂質が変性LDLと言われており1),また,最近耐糖能異常 をきたした患者のLDL粒子はその径が小さいとの報告もあります。 リポフオーにおいて,この小粒子化したLDLも検出できると報告されています。2)
b)レムナントリポ蛋白質3)---ミッドバンド
レムナントリポ蛋白質には,カイロマイクロンレムナントとVLDLレムナントが存在 します。Kamedaらは日本人の心筋梗塞罹患者のリポ蛋白質を分析したところ血清 コレステロール値には有為差はなかったが,TG値が高くPAGディスク電気泳動 法上のmidbandの陽性率が対象群と比較して2倍あったと報告しています。特に 糖負荷テストで耐糖能異常を有する患者において
midbandの陽性率が高いと言 われています。
1)横出正之:動脈硬化とリポ蛋白代謝の意義,分子動脈硬化学,還ディカルレビュ-
1995
2)三島康男,安藤 充,久山文子,石岡達司,木畑正義:簡便なPAG電気泳動
キッ ト(LipoPhor system)を用いたLDL粒子サイズの推定;LipoPrint
LDL system
との比較,動脈硬化,Vol.25, 67-70,1997
3)山下静也:レムナントリポ蛋白の測定法の進歩と臨床的意義,The
Lipid,
Vol.9,No.2,1998
