【質疑応答2】
- (発言者2)先程、HBe抗原がプラスになったというのは前はなかったのが症例1の場合はあったのでしょうか。
- (発表者)そうです。原因は分かってないんですが、一応、血小板輸血もされてますし、プラスになる前に良くなって外泊されて経過を観察されてますので、その時に感染された可能性もあります。だからその辺の経緯もちょっと分からないです。
- (発言者2)HBs抗原はそう簡単に感染されたら困りますので、そうしたら皆HBs抗原陽性になってしまいます。それは有り得ないと思います。例えば私共の経験でコンプロマイズドホストで潜在性にHBs抗原に感染していて、その本人も気がつかないで化学療法なんかやりますと、B型肝炎になって、劇症肝炎で死んでしまったということがあるんですが、そういうのは大概バリアントのB型肝炎ウィルスであったりするんです。
- (発表者)出てくる原因になるんでしょうか。
- (発言者2)そうですね、遺伝子を調べてもらうとか是非やってもらいたい。それとM蛋白は関係ないかも知れませんけども。
- (司会者)そうですね。
- (発言者1)先生がおっしゃる事実を確認しようと思ったら、移植をやった全例を追ってみる必要があると思います。その際、(発表者)さんが言っているちょっとだけ見えるものは私達はMフラクションと言っていますが、M蛋白のとり方は人によって違うと思いますので、定義を明確にしてやり直さないといけないし、他のところと協同でやって持ち寄っても良いと思います。
- (発言者2)症例1のパターンをみても、これはオリゴクロナルバンドではないですよ。なぜかというとκに、もう完全に優位で、λはほとんど反応していないです。ということはやはりこれはM蛋白です。このM蛋白をどう考えるかとなる訳で、ただ単なる感染だけで起こってきているのかというとちょっと疑問です。
- (司会者)ぜひ経過を追っていただきたいんですが、M蛋白は完全に消失したわけではないですね。
- (発表者)この患者さんは亡くなりました。この患者さんリンパ腫脹がありましたが、そこの生検されて、マクログロブリン血症というふうに診断がつきました。
- (司会者)そうですか。今回は残念ながら亡くなられて経過を追うことができないようですが、またこのような症例に遭遇した場合、ぜひ経過観察していただきたいと思います。ただ、骨髄移植後のM蛋白の出現頻度は非常に高いのかどうか、また、M蛋白のタイプに偏りがあるのかどうかなど、いろいろアンケート調査をする必要があると思います。
- (発言者1)経過を追うだけで良いでしょうか。他にどんなデータギャザリングしたらよいでしょうか。骨髄でマーカーやることはできると思いますが。プラズマセル少なかった場合は難しい。
- (発言者2)例えば先生のところ骨髄移植は日常茶飯事で何十例も何百例もお持ちなのかどうかですね。そうしたら片っ端から調べて行く。
- (発言者1)それほどはやっていません。
- (発表者)2年で20〜30位あります。
- (司会者)それぐらいの例数があるようでしたら、データはとれると思います。
- (発表者)末梢血を使ったかどうかはカルテ検索してないので分からないです。
- (発言者1)カルテ検索は後追いでも可能ですが、血液はとっておいた方がよいでしょうか。
- (司会者)そうですね。ところで、今回の2例目の白血病の患者では同種末梢血幹細胞移植を行っていますが、次の演題の多発性骨髄腫例では自己末梢血幹細胞移植を行っています。移植の方法によって、M蛋白の出現頻度や種類が異なる可能性もありますので、これからいろいろ検索を行っていかなければならないような気がします。
フロアーの方から何か追加等ありませんでしょうか。
- (発言者3)私も以前に移植とは別につつが虫でM蛋白が出てきたという症例を発表させて頂いたんですが、今回のようにウィルスとかリケッチアとか、感染をおこした場合に、今回のようにIgMが段々下がってくると、M蛋白が消えてしまいますよね。そういう症例を経験しているものですから、なんかサイトメガロとかそういうウィルス感染によるIgMの一過性のM蛋白も考えられるのか。こんな色んな種類のものは出てないのですがいかがでしょう。
- (司会者)ありがとうございました。確かに、感染症でIgM型M蛋白を伴った場合、今、(発言者3)さんが述べられましたように、抗体価の減少に伴い、M蛋白も減少するとなりますと、ウィルスあるいはリケッチア感染でM蛋白が出現した可能性が高いと言えるのかもしれません。今回の症例では、感染との関連性を明確にできませんでしたが、非常に重要な示唆を与える症例と思われます。
(発表者)さん、ありがとうございました。(拍手)
|