第 7 回発表・抄録番号 4

セパラックス膜において、α−位の速い易動度を示したIgA、M−蛋白血症の検討 (7)

 そういうことを考えますと、IgAサブクラスの差があるかもわかりません。サブクラスを同定するには、モノクロナール抗体の他に、ジャッカリンというレクチンの一種を用いる方法もあります。
 ジャッカリンはムチン型糖鎖をもっているIgAサブクラスと結合します。正常血清におけるIgAサブクラスの存在比はIgAで90%、IgAで10%といわれていますから、ジャッカリンで処理するとIgAの易動度が大きく変わります。
 ところが、この患者血清を処理しても全く変わらないんです(中央・青字の検体)。対照の他のIgA型M蛋白では、明らかに吸収され、Mバンドは消失しています(赤丸印)。この症例では、IgA型M蛋白が全く吸収されなかったことから、サブクラスはIgAである可能性が非常に強いわけです。
 これだけでもサブクラス的には珍しいM蛋白であることがわかりました。



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