【悪性リンパ腫とM蛋白との関連性についての考えかた】
- (助言者)一番難しいんです、IgMのM蛋白の場合。まずIgMのM蛋白が出てくると昔はマクログロブリン血症、他にいろいろな症状がなければワルデンストレームの原発性マクログロブリン血症という診断をつけていたのですが、それが終局的にはなかなか難しいんです。患者さんが2〜3年の間に亡くなって剖検すると、腹腔の中に悪性のリンパ腫がたくさんあったという症例もありますし、それから最後になって浅在性の悪性リンパ腫が出てきたという症例もあります。
この患者さんの場合は、胃壁だけに見つかったんですね。ですから、胃のガンの中で普通の胃ガンを除くとリンパ腫が結構あるわけです。これは局所的なリンパ腫ですので、これがIgMのM蛋白を作っていたかどうかについては、先程指摘されたように組織レベルの酵素抗体法をやって確認しなければならないと思います。これはたぶんM蛋白についてはIgM型の良性M蛋白血症と考えていいんじゃないかと思います。
通常原発性マクログロブリン血症というのは、だいたい1 g/dL以上IgM蛋白がありますし、明らかな悪性リンパ腫が見つかっていなくて、骨髄に形質細胞様リンパ球がある程度骨髄で見つかるといったようなことで、いくつかの条件があるのですが、この患者さんではたぶん今言った胃のリンパ腫プラス良性M蛋白血症で、M蛋白が胃壁のリンパ腫細胞で作られているかどうかは、免疫組織学的に確認してみないといけないということですね。
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