コントロールサーベイ10年間を回顧して(6)


【サンプリング方法】

6−1.検体数を2から1にした目的について

 標題サーベイにおける装置精度測定用サンプルとして、以前はN(ノーマル)とAB(アブノーマル)の2種を併用していたが、合理化の一環としてその特性差と有効性を検討した。


6−2.検討の方法
  1. 蛋白分画は、Alb〜γ−Gまでの相関の強い5変量データなので、多変量正規分有の“相関(係数)行列の差”の検定により、“電気泳動装置+支持体”のデータ特性値が分画トロールNとABに関して有意差を生ずるか否かをチェックする。

  2. 計算式

    Xw2=-2loge{(|Σ1|^(N1/2)+|Σ2|^(N2/2))/|Σ|^(N3/2)} ……(1)
    Σ=(N1*Σ1+N2*Σ2)/N3……(2)

    により、Xw2がχ2分布するとして検定する。
     ただし、|Σ1|は(1)データ群の相関行列式の値、N1、N2は各群のデータ数、N3=N1+N2、(2)式のZは2個の相関行列式の平均値のようなもので、一変数データにおける“標準偏差”の2乗に相当する。

6-3.装置とそのデータ

 CTE-150EPSP、EP/1991(第3回)、92年(第4回)/サーベイ・データ


6−4.計算結果

検体対象項目Xw 2判定(検定)注記
I/II分画値1X/2X0.86α=1%で有意差なしH4/N=94/SP
16.9α=2%で有意差なしH3/N=90/EP
SD 1S/2S22.7α=5%で有意差なしH4/N=94/SP
SD 1S/2S28.1α=4%で有意差なしH3/N=49/SP

 注)Xの検定値αが1〜2%で小さいが、その原因は分画値間の相関が強いためと推定、やむを得ないと考える。


6−5.検討結果とサーベイへの適用

 平成5年(第5回)より下記のように改良・実施している。

検体数N(ノーマル)*14のみ  (従来;N*10+AB*10)

 この結果、データ数N=10が14へ増加により、データ採取負担が軽減され、データ評価(採取)精度は約5%向上したと考えている。



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