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どう読む?蛋白分画
− データ解析のひけつ −


ネフェロメトリーでは、M蛋白の確認はできません 担当者

 ネフェロメトリーは、液体中で抗原(免疫グロブリンなど)と抗体(抗原に対応する物質。抗血清など)を反応させてできる免疫複合体粒子を、一定の光を照射して生じた散乱光を一定の角度で測定する方法です。精度がよく免疫グロブリン定量にも用いられている方法ですが、抗原に対する抗体がないと測定できないのです。

 M蛋白は、分子量異常など一部の例外を除き、単なる免疫グロブリンです。「特定の免疫グロブリンを産生する細胞ばかりが異常増殖」するような骨髄の異常が存在しているのであって、「M蛋白」という物質が産生されているわけではないのです。
 蛋白分画で発見された「特定の免疫グロブリン」に対応した抗血清があれば測定は可能ですが、たくさんの抗血清を試さなくてはなりませんし、かならず見つかるとはかぎりません。もう一度よく考えてみてください。



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