【質疑応答1】
- (司会者)ありがとうございました。先程の天理よろづ相談所病院の症例と同じ末梢血幹細胞移植後に複数のM蛋白が出現した例を報告していただきましたが、この症例では自己の末梢血幹細胞移植であることと、白血病ではなく多発性骨髄腫である点が異なっていると思います。フロアーの方から何かご質問などありませんでしょうか。
自己末梢血幹細胞移植は、菅野さんが述べられましたように、化学療法により骨髄抑制後、サイトカインの顆粒球コロニー刺激因子を数回打ち幹細胞を増殖させますが、M蛋白の出現がそのサイトカインの刺激によるものなのかどうか、また、IgA-λ型多発性骨髄腫であるにもかかわらず、治療後に出現したM蛋白はIgG-κ型であることなど非常に興味あるところです。一般に白血病では骨髄移植、末梢血幹細胞移植治療が良く行われていますが、多発性骨髄腫で行われるようになったのは数年前からであって、現在ではかなり良い治療結果が得られているようです。
先生方いかがでしょうか。
(発言者1)PBSCT前にγ-グロブリン減っているのはなぜですか。
(発表者)骨髄腫が悪性だったことと、VAD療法という化学療法でたたいているのでその影響も。
(発言者1)ステロイドも入っていますか。
(発表者)ステロイドも入っています。VADというのは硫酸ビンクリスチン、アドリアマイシン、デキサメタゾンの頭文字です。
(発言者1)入っていますね。5月8日、と7月5日ですか。
(発表者)はい。
(発言者1)γ-グロブリンが増えかけた時期ですか。
(発表者)7月5日でIgGが600数十ありました。
(発言者1)この後どうなったんですか。
(発表者)8月30日でも同じような泳動像が出ています。
(発言者1)γ-グロブリンの量が一緒でも、3本出ている訳ですか。
(発表者)そうです。
(発言者1)その後は分からないですね。
(発表者)これから観察して行くことになります。
(発言者1)何故質問したかというとγ-グロブリンの量とMバンドの像が何か関係あるかと思いまして。
(司会者)そうですね。経過観察が非常に重要になってきますので、ぜひフォローをお願いいたします。
(発言者1)Mバンドの存在はどこで気付かれたんでしょうか。施設についてですが。
(発表者)最初は他院で、骨髄腫の診断が付いて、PBSCTの目的で本院に入院となりました。
(発言者1)このような小さなMバンドは目で見ないと分からない訳ですね。
(発表者)そうです。こちらの方ではβ位の陰極側はありますので、こちらは量的に増えてますので、目で検出出来るんですが。こちらですと、ほぼ正常と同様なパターンで名前とか、そういう情報がないとちょっと落としがちなパターンです。
(発言者1)症例を集めようと思ったら、皆さんに目で見てもらわないといけないですね。
(発表者)蛋白泳動のデータベース化をしてIDをたたくと全て時系列で検索できるようなシステムをとっていますので、そういう点では見落とさないようにシステムは作っています。
(発言者1)経時的に観察するシステムがないと微小なM蛋白がないとは言えない訳ですね。
(発表者)はい。
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